技能試験の工具類とか

ペンチ【指定工具】


サイズは175だと失敗しない。150だと手袋したときに小さすぎ、200は通常作業には重くて大きいです。写真はエンジニアのPD-07。手ごろな値段で、欠点もない。
私はスリーピークスの「かるいペンチLP-175」を使いました。
いろいろ工夫がしてあって気に入ってるのだけれど、電工試験には勧められない。というのは、先端の滑り止めが弱くて、ケーブルを剥くときに滑ってしまうから。これ、けっこう致命的です。



試験ではLP-175で済ませましたが、エンジニアPD-07も持っていくしかなかったです。だから他人に勧めるなら、JISのペンチでなるべく良いものを、ということになるわけだけど……つまんないんだよな……。

ペンチは2つ、できれば3つ用意しておくのがお勧めです。試験や練習に使う良いものを1つか2つ。さらに試験用とは別に、安価なものを1つ用意します。ホームセンターで1000円以下のものでいいです。練習材料を準備するときや、練習作品を解体するときは、安価なペンチを使います。解体にまで良いペンチを使ってると、意外と早くペンチの切れ味が悪くなって、使い物にならなくなります。試験日の直前に。

ネジ回しドライバー(+)【指定工具】


ベッセルのセパドラ(No.550)とメガドラ普通(No.900)。プラスの2番、軸の長さは100mm。「電工ドライバー」と名前がついてなくても問題ないです。
軸を持って早回しできると、端子台のネジを早く外せます。軸の長さは、150mmでは机上作業に長すぎる。軸の太さは6mm前後の普通のもの。

磁化するかしないかは、どっちが良いかよくわからない。ランプレセプタクルのネジは磁石にくっつきませんし、端子台はネジを外さないのが普通だし。

高級品は必要ありませんが、100円の安物はやめといたほうが絶対にいい。特に一種では重要で、端子台のネジのネジ山をつぶさない注意が必要ですし、締め付けトルクの加減も無視できなくなってきます。

ネジ回しドライバー(-)【指定工具】


サンフラッグのハイソフトドライバー強力貫通タイプ5.5mm×75mm(888)。貫通にした意味はありません。手持ち工具の関係。
幅6mmだとちょっと大きすぎ。5.5mmがちょうどいいです。

電工ナイフ【指定工具】


スリーピークスの絶縁電工ナイフSK-1。特に一種のときは、こちらがメインのナイフになりました。VVFを剥くのに良い角度の刃になっている。刃渡りが短めで、刃先が使いやすい。
クニペックスの電工ナイフ9854。えーと…二種の試験のときに、一箇所は必ずナイフ作業をすると決めていたもんで、ランプレセプタクルのところはこれでやりました。モノはすごく良いのだけれど、電工試験には向かない。刃付けの角度が鋭くて、刃を寝かせるにも絶縁カバーが邪魔で、VVFの作業がやりづらい。銅線を薄く削ってしまったりします。どっちかというと、電工ナイフというよりカッターナイフっぽい切れ味です。
ホーザンの定番電工ナイフも買ってみましたが、試験には使いませんでした。切れ味は文句ないけれど、折りたたみに力が必要でちょっと危ないのと、刃渡りが長すぎる。
カッターナイフは持ち込みを自粛するように、と試験案内に書かれてますが、2014年の一種の試験会場ではカッターナイフをちらほら見かけました。仕事道具なのかな。

スケール【指定工具】


いわゆるメジャーも持っていきましたが、実際に使ったのはシンワ測定の折尺と、100円ショップダイソーの巻尺を切ったものです。

ダイソーの巻尺は、40cm〜50cmの長さに切って、試験開始前に机に粘着テープで貼り付けておきました。ケーブルの長さを測るときにはこっちを使います。

シンワ測定の折尺はおもに、銅線の剥き長さを測る用途。服の胸ポケットに一段伸ばした状態でペンのように刺しておいて、mm単位で測りたいときにパッと取り出して測る。


ウォータポンププライヤ【指定工具】


IPSのバネ内蔵カチオンウォーターポンプHWP-190S。あんまり使わないけど、持っていかないわけにもいかない。
サイズは小さめの190で。190サイズの商品は少ないんだけど。

リングスリーブ圧着工具【指定工具】



ロブテックスAK17A
ビニールテープを貼って、油性ペンで印をつけてます。工具のカチカチいう音が聞こえにくい試験会場でも、圧着完了が目で見て分かって便利です。
ちなみに、この部分をペンチで回すとロック解除できます。あんまりゴリゴリ弄っちゃだめな部分ですが、知っておくと圧着トラブル時に役立つ。


VVFストリッパ


MCCのVS-4Aです。ホーザンのと並んで、最近はこれが定番商品の一つになってるのかな。手ごろな価格で3芯が剥けるのが良いだろうか。
私がこれ気に入ってるのは、作業によってはナイフよりも綺麗にできるところです。


1mm幅で剥く、なんて面倒な作業が、手早く簡単にできる。ナイフだと大変です*1

ガチャンと握って使うタイプのやつと、どっちにするか迷うところですが、予算が許すのなら両方買って、試験にも両方持ってくのが一番だと思います。さらに予算が許すなら、一種のより線を剥けるワイヤストリッパもあるといい。
私は握ってガチャンのタイプは買いませんでしたが、困りませんでした。家を建てるのではないのだし、机上の試験に合ったものを選ぶのがいいと思います。

私の場合、二種の試験練習のときは、ナイフ作業では時間に余裕が無かったです。大きなミスをすると直す時間が足りない。一種のときは、練習はほぼ全てナイフ作業でやってましたが、慣れたのか、それほど無理はなかった。どちらも試験ではストリッパを使いました。

ニッパー


スリーピークスのパワーニッパPN185
一種の太い電線がペンチではどうしても切れないときや、リングスリーブ圧着を失敗してリングスリーブごと切断したいとき、圧着の根元で銅線を一本ずつ切りたいときなど、ペンチでは難しい切断のための保険です。
VVRの詰め物を切るのにも使えます。

ラジオペンチ


ツノダのRP-150DG。ランプレセプタクルの輪作りを整えたいときに使う、のだけれど、無くてもいい。
私は150のラジオペンチを持ってないと不安、というだけ。
写真下のラジオペンチは、試験と無関係。ちょっと写真撮りたかった。

道具入れの腰袋


道具をたくさん使えると単純に有利だし、試験会場の机の形を気にしなくてもよくなる。
リングスターのMH85。リングスターが個人的に好きなのと、値段でこれに。
スタンダードな四角い電工腰袋を、腹のほうに回してつけてる人もいました。

手袋


布地が薄めの作業用手袋です。背抜きで手のひらゴム。
試験会場では素手の人も多かったですが、私は手袋作業に慣れると素手ではできなくなりました。手袋をすると冬場の乾燥で指が滑ることもないし、怪我も減ります。
手袋は邪魔という人でも、練習と試験以外の、材料の準備と片付けくらいは、手袋をしたほうがいいと思う。意外と準備中に怪我します。

私は、ケーブルを束ねていた針金の切れ目で、指先を切りました。スパッと数ミリ。怪我としては大したことはなかったけれど、けっこう練習の支障になった。

プレート外しキー

東芝ライテックNDG4990。電線外しに便利です。マイナスドライバーより差し込みやすい。

髪留め


二種の試験のときに持ってった。一回だけ使った。ちょっとだけ役に立った気がしないでもなかった。
なんか、試験の雰囲気が気に入らんというか、「ゴーカク! ゴーカク!」が気持ち悪いというか……それでなんとなく、「試験対策業者の人たちが推奨しないだろう道具を使ってやりたい」って気分で、なんとなくダイソーで見つけたもの。
指で押さえたときだけ電線をまとめることができる、ことはできるんだけど、要らんですな。

一回分の材料で三回つくる




最初は参考書どおりの寸法、たとえば15cmで作ります。次に同じ線材を再利用して、10cmで作る。さらに再利用して5cmで作る。こうすると、一回分の材料で三回練習できます。
一回目と違って、二回目三回目は材料の寸法取りが練習できないですが、回路的には同じものを作れます。
私は一種の試験の練習で、一回分の練習材料で、候補問題10種類をすべて3回ずつ作り、さらに二種の試験の余りの電線も使って、合計46回練習しました。

ランプレセプタクルのネジ太さ



私が受けた試験では、二種も一種も、太めのネジでした。

左がパナソニックWW3402、右が明工社MR2301。パナソニックが細め、明工社が太めです。

押しボタンスイッチのネジは壊れやすい



一種の端子台と同じ調子で強く締めると、壊します。

テスターをつくる




HOZANの合格配線チェッカー Z-222と似たようなものを自作しました。やっぱり一度は回路を動かすと分かりやすかったです。
電源は(見せるの恥ずかしいんだけど)手作りの安定化電源を使ってました。やっぱいろいろ酷いなこれ……。

*1:「ちょうどの長さか、1mm長く」がコツです。短めの誤差よりも長めの誤差のほうが無難。