だーかーらー…どうしたもんかなコレら




2000年頃、住宅の建築業者さんが取りつけたテレビドアホン。もしかするともしかするかもしれないが、もしかするわけないよな、と思っていたのに、もしかしてた。こんなんでいいのか、長持ち住宅とか言ってた業者が。
ドアホンの裏に電源が直接に来ているので、この場合、銅の単線、VVFケーブルを直接にテレビドアホンの裏に取り付けるのが普通。しかしなぜか、撚り線のVFFコードがVVFと繋がってた。より線コードをハサミでちょん切って、VVFの銅線に巻きつけ。そのまま圧着すらせずにビニールテープで巻いて、ドアホン裏のボックスに詰め込んだみたい*1
ドアホンの説明書によれば電源コードを引っこ抜けば取り外せるんだが、私が今回やってみても、抜けなかった。たぶんこのドアホンを取り付けた業者もコードを抜けなくて、ドアホンメーカに頼むのがめんどくさかったから、コードを途中で切ってしまったんだろう。
電源配線とカメラ配線の間に入れる絶縁壁、なんてことも全く考えた形跡がなかった。とにかく繋いで、突っ込むだけ。
カメラ配線接続端子は単線を差し込む端子なのに、撚り線を強引に突っ込んでた。説明書にも「より線には棒型圧着端子を使え」と書いてあるし、圧着端子は付属してたはずなのに……。


説明書や電気工事の決まりに従って、100点満点の仕事をしろ、とは言わんのだけれど、素人仕事にも限度というものが。少なくとも自慢できる仕事ではあるまい。


当時、私は、このドアホンの取りつけの様子を遠くから見てた記憶があって。確か大の大人が何人か集まって、あーでもないこーでもないとやってた記憶がある。最後にドアホンを「ぐっ!」と押し込んで取り付けていて、大丈夫かなと気になったりはしたが、疑いはせんかった。彼らは特にやましいことをしてる様子もなく、堂々としていたし。
あのとき、電気工事の担当者はいなかったんだろう。彼らは悪いことをしてるつもりもなくて、普通に取り付けの仕事をこなしてるつもりだったんじゃないだろうか。他の仕事のことも考えると、たぶんそんな人たちだったんだと思う。電気工事の担当者があの場にいたとしても、丁寧な仕事はしなかっただろう。

この工事をした人たちにクレームをつけたとしても、悪いことしたつもりがないだろうから……話が通じないだろうな、って気がしてる。現実に「十数年もトラブルなくちゃんと動いた」んだし。他の現場の仕事も、これで通ってたんだろう。




ファミコンのAV化改造でもなんでもいいけれど、「やってみたら動いた」「実際にトラブルは起きてない」で自信を持ってしまうと、できてないのにできた気分になってしまう。悪気がなくても。
やってみてできなかった、やってみたが大失敗して痛い目を見た、のならいい。でも、これくらいの電気工事なら、やってみたらできちゃう。

*1:写真ではボックスに隙間があるように見えるかもしんないが、実際はけっこうギリギリ。しかもこれに加えて、もう一本VFFが繋がってた。スパゲッティ状態。