批判批判者とのすれちがい

ニセ科学批判まとめの「そんなやり方じゃダメだよ…"批判の仕方"批判」。

「批判はすべきだが、連中のやりかたはおかしい。自分ならもっとうまくやれると思うが、やる気はない」
…さようでございますか。

「『信奉者を説得するつもりはない』なんて冷たいんじゃないの?」
信奉者の説得を試みることを否定しているわけではない.説得できるならば,もちろんそのほうが良いだろう.しかし残念なことに,どんなに言葉を尽しても説得が通じない相手は少なからず存在する.「信奉者を説得するつもりはない」という言葉は,説得を試みた経験から出ているのだ.
説得されることを拒む相手を説得するには大変な根気が必要で,しかも成功する可能性は低い.そういう相手と1人ずつ向き合うには,あまりにもリソースが足りない.というわけで,現在ニセ科学を批判している人にさらに「信奉者の説得」を負わせようとしないで,是非とも心優しいあなたが説得してみてください.

http://www39.atwiki.jp/cactus2/pages/13.html#id_346a758f

Narrは数年前に、水伝批判を批判する人とメールでやりとりしたことがある。そのとき、引用と似た会話をした。要点だけ再現してみる。

批判批判のひと*1
菊池誠氏やあなたたちは、科学以外の視点が欠けていて、視野が狭い。あなたがたは水伝の意図を理解していない。批判のやり方も悪い。
Narr
批判のやり方が悪いというなら、あなたがやってみてくださいよ。
批判批判のひと
これは面妖な。わたしは水伝を批判するつもりはありません。

上記の会話を、赤緑の図で説明してみる。

*1:ちなみに、この批判批判のひとは、こっちのエントリで使った「科学者の科学理論に、誰もが従わなければならないのですか?」の発言者だ。